不条理というか、筋を通させない感じかなあ
ネコソギラジカル (中) 赤き征裁VS.橙なる種 (講談社ノベルス)
- 作者: 西尾維新,take
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/06/07
- メディア: 新書
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作者曰く、「空回り」「空転の物語」。敵味方の区別なく、誰の都合も関係なしで、物語だけが進んでいる、って感じ。
一般的な作品だったらここはもうクライマックスだろう、という展開を平気でスルーして予想外の方向へ飛んでいくのだからとんでもない。私はちょっと置いてけぼりをくらったかも。
でも、それでこそ戯言シリーズらしい展開。
戯言シリーズらしいと言えば、今回も無造作なまでに人が死んでいた。
以下、ネタバレ感想のため、要注意。
出夢くんの死はある程度予想していたけど、萌太くんに関してはちょっとノーマークだったかなあ。見せ場少なかったからまだ死なないと思ってたんだけど。本当にばっさりリタイアさせていくなあ西尾維新。
でも今回一番割をくらっていたのは、古槍頭巾だと思う(苦笑)。
零崎一賊に関しては、恐らく人間シリーズで語られるんだろうね。舞織も死んじゃったのかなあ。勿体ない。軋識は『街』として生きてそうだけど。
とりあえず今は、零崎人識再登場を手放しで喜びたい。生死不明のまま何巻引っ張ったんだか。
戯言遣いの恐ろしさの程度は良く判らない。狐さんの評価はやはり過大評価にしか見えないんだが。それでも過小評価なのかなあ。いーちゃん自体が自分の実力を把握していないのが、混乱の元凶。
サブタイトルである筈の『赤き征裁VS.橙なる種』が、序盤の序盤で「あっ」という間もなく消化されてしまったのが何とも残念。しかも一方的。何気に楽しみだったのに。
何だか『世界の終わり』に関しては、具体的なことは語られずに終わりそうな気がしてきた。
次巻は『死線の蒼』がメインになりそうだし。一巻以来、ずっと出番が少なかった鬱憤を晴らすために使われそうな気が……。