終わりのクロニクル5(上)(下)

 毎度のことながら厚いの何の。
 上下巻で1100ページって。一般的ライトノベルなら4冊は出る枚数。でもそこを2冊で纏めてくれるのは嬉しいね、経済的に。
 物語の方も、ページ数に負けず劣らず中身を詰め込んでて面白かった。 
 揃った全竜交渉の仲間それぞれに見せ場を作ったのは流石。佐山の交渉の相変わらずのぶっ飛び具合が良い。何気にハジの演説にも痺れる。
 逆面コピーのギミックは、新庄の設定や佐山と命刻の名前で薄々勘付いてはいたけど、実際書かれると良くできてる。しかしそれだけの因縁がありながら、佐山と命刻の接点が薄いのは残念でならない。
 この巻で表面上は全Gと“軍”との交渉は終わった(新たな問題が提示されたが)訳で、次巻からはいよいよ『終わりの始まり』といった様相。